- 最近の問題に斬り込む、回答要点とは?
- 脱炭素化の課題は?そのうち、最も重要なものは?
- 解決策と二次リスクへの対応策は?
Kayが自らの技術士取得の体験も交え、最近の問題に斬り込み、回答要点を発信していきます。




回答要点にあたって…

現行の試験制度は2019年から運用されています。このため、ここでは、2019年から最新の2022年までの試験問題を取り上げ、私なりの回答要点を示します。私が各年度の試験を受験する前提で問題を選択しております。
合格体験編でも触れましたが、私は建築実務者であり、施工以上に積算の経歴が長い者です。当然、テ‐マによって得手不得手もあり、選択する問題テ‐マにも少々の偏りがあるのはご了承ください。もともと当ブログは、施工計画の科目に絞っていますが、それでもなお範囲が広いということでもあります。
2022年 必須Ⅰ 問題文

まずは、記憶に新しい2022年の必須Ⅰから…。出題テーマは、カーボンニュートラルです。
問いかけの切り口となっている部分にアンダーラインをしておきます。問いかけの切り口についての解説は以下の記事をご参照ください。

2022年 必須 Ⅰ‐2
世界の地球温暖化対策目標であるパリ協定の目標を達成するため、日本政府は令和2年(2020年)10月に、2050年カ‐ボンニュ‐トラルを目指すことを宣言し、新たな削減目標を達成する道筋として、令和3年(21年)10月に地球温暖化対策計画を改訂した。また、国士交通省においては、グリ‐ン社会の実現に向けた「国土交通グリ‐ンチャレンジ」を公表するとともに、「国土交通省環境行動計画」を令和3年(21年)12月に改定した。
このように、2050年カ‐ボンニュ‐トラル実現のための取組が加速化している状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)建設分野におけるCO2排出量削減及びCO2吸収量増加のための取組を実施するに当たり、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対応策について述べよ。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たり、技術者としての倫理、社会の持続性の観点から必要となる要件・留意点を述べよ。
回答要点

回 答 要 点
(1)課題
①脱炭素化施策の見直し: 民生・運輸部門の排出量が全体の3割を占める。人口の東京一極集中と地方衰退。都心でヒ‐トアイランド現象発生、地方中心に自家用車への依存。
②脱炭素化へのリソ‐ス確保: 人口減少、少子高齢化に伴う税収減。増大し続ける国の財政赤字。有限の財源の中で効率的に整備、維持管理する必要性。建設業の人材不足が深刻化。
③脱炭素化の技術開発: ICT建設機械の活用領域が限定的、アイドリング発生。コンクリ‐トの製造過程での排出が膨大。産廃処理に伴う排出。従来型の一品生産形態では現場作業量が膨大。
(2)最も重要な課題: ①脱炭素化施策の見直し
解決策
①まちづくり分野:コンパクト・プラス・ネットワ‐ク、スマ‐トシティの形成。グリ‐ンインフラ、都市緑化の推進。エネルギ‐の面的利用。
②物流・交通分野:モビリティマネジメント(自家用車主体から公共交通や自転車へ転換)。モ‐ダルシフト、共同輸配送の推進。IOT・AI活用の物流や宅配。ビッグデ‐タ活用による渋滞予測。カ‐ボンニュ‐トラルポ‐トの形成。
③住宅・建築物分野: ZEHやZEBの普及拡大。太陽光発電、壁面・屋上緑化。防火規定の緩和による大規模建築物での木造採用。建築物のライフサイクルCO2の改善。
(3)新たに生じるリスク: 整備後、経年劣化に伴い、施設のCO2排出抑制効果が損なわれていく。
対応策: 予防保全的インフラメンテナンス。PFI/PPPでの民間活用による施設管理。
(4)必要となる要件・留意点: 継続研さんを行い、脱炭素化を十分に認識して業務に取り組み、成果への継続的な確認に留意する。これにより社会の持続可能性の確立、ひいては公益確保に貢献。

次回、2021年の必須Ⅰです…
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