・コンクリートの目的別の養生とは?
・高炉セメントコンクリートの特性と施工上の留意点とは?
Kayが自ら受験した技術士試験の復元回答をお示しします。
受験当時の私が参考にした書籍は…
【技術士建設部門/傾向分析編】④最新の専門情報をチェックしておく(書籍の紹介)





選択Ⅱ-2の問題文

2013年 選択II‐2‐1
要求性能を満足するコンクリ‐ト構造物を造るためには、施工の各段階において適切な方法により品質管理を実施し、所定の品質が確保されていることが重要である。コンクリ‐ト施工時の養生はこの一環として考えられ、施工環境条件を考慮し、品質を確保できるように確実に実施しなければならない。これを進めるにあたり、下記の問いに答えよ。
(1)コンクリ‐ト構造物の施工を行う際の養生については、目的別に3項目に分類しているが、そのうち2項目について内容をそれぞれ説明せよ。
(2)高炉セメントB種を使用したコンクリ‐ト構造物を施工することになった。高炉セメントコンクリ‐トの特性について述べるとともに、その特性を踏まえ、養生を含め、施工に関する留意点を説明せよ。
復元回答

復 元 回 答
1.コンクリ‐ト構造物の養生の目的別の種類
(1)保温目的の養生
寒中コンクリ‐ト(日平均気温4℃以下)の場合は、打設後に構造物を保温し、コンクリ‐トの凍結融解による凍害ひび割れを防止する必要がある。以下に、具体的な養生方法を挙げる。①遮熱性能を持つシ‐トを使用し、コンクリ‐ト構造物を密閉し、水和反応に伴う発熱を利用した保温養生をする。②ジェットヒ‐タ‐により、型枠表面を給熱する。③自記記録温度計により、コンクリ‐ト内部や養生空間、及び外気温を計測し、その温度の状況に応じて、養生期間や方法に微調整を加える。
(2)湿潤目的の養生
コンクリ‐ト打設後、時間の経過と共に乾燥収縮によるひび割れが発生するため、コンクリ‐トを湿潤に保ち、これを防止する必要がある。以下に、具体的な養生方法を述べる。①コンクリ‐ト打設直後、プラスティックな状態でのコンクリ‐ト表面のひび割れを防止するため、日除けや風除けを設置する。②コンクリ‐ト硬化後、散水により湿潤を維持する。③型枠脱型後、当該部分を給水養生する。④長期的な乾燥収縮を防止する観点から、型枠脱型後に浸透型養生材を塗布する。⑤コンクリ‐ト硬化後も引き続き、直射日光を避けるため、覆いによる養生をする。
2.高炉セメントコンクリ‐ト特性と施工上の留意点
(1)高炉セメントの特性
1)長所
①塩化物遮蔽性や化学抵抗性が大きいため、塩害やASR等の化学的耐久性に優れている。
②水和速度が遅く、コンクリ‐トの温度上昇が小さいため、ひび割れが生じにくい。
③長期強度の増進が大きいため、コンクリ‐ト構造物の耐久性に優れている。
④スラグの特性により、硬化したコンクリ‐トが緻密になるため、水密性が大きい。
2)短所
①初期強度が小さいため、早期に強度を要する構造物(桁、床版、建築躯体等)には適さない。
②水和速度が遅いため、低温の影響を受けやすい。
③中性化速度が大きいため、かぶりの小さい構造物(桁、床版、建築躯体等)には適さない。
(2)施工上の留意点
①養生期間:高炉セメントは、普通ポルトランドセメントに比べ水和速度が遅く強度発現が遅れるため、コンクリ‐トの養生期間を長くとるとともに養生を入念に行う必要がある。
⓶型枠の取り外し:高炉セメントコンクリ‐トは普通ポルトランドセメントに比べて、早期の強度発現が1~3日程度遅れることを想定しておく必要がある。 以上

つづく…
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